平成24年度施政方針

平成24年第1回小美玉市議会定例会を開催するにあたり、上程しております議案の説明に先立ちまして、市政運営に関する所信の一端を申し上げます。

 平成23年3月3日、私は今日と同じように、この議会壇上において、議会議員をはじめとする市民の皆様に対し、市政の目標をご説明いたしました。それからわずか1週間後の3月11日、施政方針に基づく23年度予算案をご審議いただいていたその最中に、小美玉市を含む関東・東北地方を激しい揺れが襲い、建物・道路の損壊多数、電気・水道・通信等のライフラインは2日間にわたって途絶しました。この「東日本大震災」による被害、台風による風水害、小川市街地での火災被害と、市政を担うものとして、平成23年度ほど市民の皆様の安全・安心を守るという使命の重みをことさら感じた年はございませんでした。

 本市では、総合計画に掲げた将来像である「人が輝く 水と緑の交流都市」を目標に、市内の均衡ある発展を目指して各種事業を進めてまいりましたが、震災からまもなく1年を迎える今日、震災復旧に引き続き取り組むとともに、震災後のまちづくりを進めていく必要がございます。

 まず、震災復旧への取組みにつきましては、平成23年4月策定の小美玉市災害復旧計画に基づき、現在109の復旧事業に取り組んでおり、平成23年度末の予定では短期事業63事業すべて、中期事業35事業中32事業、長期事業11事業中1事業が完了し、全体では109事業中96事業が完了となります。

 また、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質の拡散は、農産物の風評被害を含め、市民生活や市内産業に悪影響を及ぼしており、放射線対策は今後長期にわたることを懸念しております。このことから、昨年11月に設置しました放射線対策統括室を中心に、環境放射線量測定の拡充や測定器の貸出、さらに食品放射能測定器を導入しての学校給食及び市内農産物の測定を行っておりますが、4月1日から食品衛生法における放射性物質の基準が厳格化されるなど、制度面での新しい動きもございます。今後、食品放射能測定器を1台追加し測定環境の強化を図るとともに、測定値・法制度両面での情報収集を綿密に行いお知らせすることで、市民の皆様の安全・安心な生活を確保してまいります。

 こうした震災での被害状況・復旧状況等を踏まえ、今後、災害復旧計画を継承した震災復興計画を策定し、地域防災計画の見直しを含め「災害に強く安心して暮らせるまち」を目指してまいります。なお、関連する復興まちづくり基金や、災害対策基金の取り扱いにつきましては、今後対象事業の選別を行ってまいりますが、防災・安全対策事業や地域活性化促進事業などに充当してまいりたいと考えております。震災復興計画や放射線対策事業等、震災後に生じたものにつきましては、総合計画前期基本計画の実施計画に組み入れるとともに、平成25年度からの後期基本計画に位置づけながら実施してまいります。

 続いて、本市におけるまちづくりの核と位置づけてまいりました茨城空港につきましては、震災発生直後、就航路線の欠航やターミナルビルへの来場者数の減少が見られました。就航路線につきましては、アシアナ航空が現在も運休となっておりますが、その一方でスカイマークによる札幌便増便が行われるとともに、神戸便も増便されます。また、春秋航空による上海便も週3便から5便に増便されましたが、さらに3月末からは週6便になります。加えて、ターミナルビルへの来場者数も回復し、開港から平成24年1月末現在までに170万人を超えるお客様に来場いただきました。

 こうしたことから、茨城空港は震災後におきましても、就航路線の回復・拡大、本市を訪れる観光客の増加が今後も見込まれる中で、空港に来場いただいたお客様に本市をアピールし、長くとどまっていただけるような施策を展開していかなければなりません。その施策の一つとして、直売施設、レストラン、農畜産物加工施設、情報発信機能を有する交流拠点施設(仮称)「空の駅」を平成25年9月のオープンを目指して進めており、現在までに施設の基本設計を作成し、市民の皆様のご意見を伺っているところでございます。震災復興のシンボルとして(仮称)「空の駅」整備を推進し、空港を核とした小美玉市の活性化を図ってまいります。

 それでは、平成24年度の主要施策につきまして、総合計画の施策体系に沿ってご説明いたします。

みんなで創る自治のまち

 第1に「みんなで創る自治のまち」についてであります。

 小美玉市では、自治基本条例やまちづくり組織条例に基づき、現在36団体がまちづくり組織の認定を受け活動を行っております。こうした、市民協働の取り組みをさらに推進していくため「小美玉市市民協働推進プログラム」が定められ、平成23年10月1日に施行されました。本プログラムは、平成23年度から27年度までの行動計画であり、まちづくり組織会員で構成される「まちづくり組織連絡会」を主体として、まちづくり認定組織相互の情報の共有、組織活動基盤の強化を図るほか、本市のまちづくりの裾野を広げるため、市民の日イベント等で組織活動の紹介を行い、一般市民への啓発活動を行うなど、さらに活性化させるための活動を行ってまいります。

 また、震災発生直後、市民・市内事業者・自衛隊など多くの皆様から物資を提供いただくとともに、行政区・コミュニティ組織を中心として、地域において助け合いの活動が行われました。このように災害発生時には、自らの備えと行動による「自助」と、地域に住む人々がお互いに助け合う「共助」が、行政が行う「公助」とあわせて必要になります。地域における自主防災組織の育成・支援をはじめとして、地域コミュニティによる避難所の運営、行政区との連携強化など、地域の防災力強化につき市民協働の理念を生かしながら、地域防災計画の中で改めて位置づけ推進してまいります。

未来を拓く快適・便利なまち

 第2に「未来を拓く快適・便利なまち」についてであります。

 東日本大震災発生後、震災復旧計画に基づき道路、上水道、下水道等につきまして緊急補修を実施し、その多くが平成23年度までに完了いたしますが、路面・マンホールの隆起、陥没等損壊箇所も一部残されているところでございます。特に地域の生活道路につきましては、市民の皆様の生活に深く関わるものであり、その安全性が早期に確保できるよう、修繕に努めてまいります。

 また、震災発生時の漏水や赤水出水の原因ともなりました、上水道石綿管の敷設替につきましては、美野里地区においてはほぼ完了し、小川地区を中心として総延長約53kmを残しておりますので、計画的に工事を進めてまいります。

 続きまして、総合計画の土地利用構想に示されたエリア区分に従いご説明いたします。

 まず茨城空港を中心とする「空の交流エリア」でございますが、空港周辺道路の整備としまして、一部防衛省補助を活用しながら、平成24年度も引き続き市道小108号線及び115号線の整備を進めてまいります。

 次に「陸の交流エリア」である羽鳥駅周辺整備につきましては、平成23年度に周辺地区に対しアンケートを実施しましたが、駅舎の橋上化、駅前周辺の自動車導線の整理などを念頭に、平成24年度は課題の整理のための基礎調査を行い、整備計画の策定を進めてまいります。

 次に、霞ヶ浦沿岸の「水の交流エリア」でございますが、平成23年度の市民の日記念事業を3月25日に実施いたしますが、このプレイベントとして、昨年度の記念事業として予定されていた霞ヶ浦堤防への桜の記念植樹を実施いたします。また、霞ヶ浦沿岸が桜の名所となるよう、堤防部分に植栽帯を設け桜を植樹するとともに、大井戸平山区の湖岸沿い市有地を活用し、地域の交流拠点となるよう(仮称)大井戸湖岸公園として整備してまいります。
これら空・陸・水の3交流エリアを連携する広域道路網の整備につきましては、合併特例債を活用し、用地測量、詳細設計、用地取得等、平成24年度も継続して進めてまいります。

 なお、都市公園であるスポーツシューレ公園整備事業につきましては、現在課題の整理を行っております。一方、平成23年度に作成した公園長寿命化計画に基づき、「都市公園リフレッシュ工事」としまして、公園内の遊具等の更新を行うとともに、公園施設のバリアフリー化など改良を行うことで、より快適に利用できる都市公園の整備を進めてまいります。

 次に、身近な公共交通システムの充実につきましては、平成22年8月から実証運行を行ってまいりました、BRT事業のかしてつバスが、平成24年度からいよいよ本格運行に移行します。利用者は1日1,000名にまで増加してまいりましたが、引き続き利用促進事業に取り組みさらなる増加を目指してまいります。そのほか、発着の拠点である旧小川駅の周辺整備を行い、利便性の向上を図ってまいります。また、新たな公共交通システムにつきましては、公共交通検討委員会において、ローコストできめ細かな公共交通サービスの方向性が示されましたので、平成24年度は試験運行へ向けた具体的な計画づくりに取り組んでまいります。

 このほか、下水道事業としまして、公共下水道事業につきましては、小川・美野里・玉里の各処理分区で管路延長8,855mの工事を実施するとともに、平成23年度管路工事分の路面本復旧工事を実施いたします。農業集落排水事業につきましては、平成28年度完了予定の巴中部地区を中心とした管路工事を進めるとともに、路面本復旧工事を実施いたします。現在運用している巴南部、納場北部、堅倉南部各地区におきまして、維持管理組合との連携のもと接続率の向上を図ってまいります。戸別浄化槽設置事業につきましては、年間30基の新設を目標に取り組んでまいります。

 次に、水道事業につきましては、小美玉市上下水道お客様サービスセンターを設置し、上下水道料金の収納業務を委託しておりますが、平成22年度決算にて既にご報告のとおり収納額の改善が見られました。今後もサービスの維持向上と適正な収納の両立を図ってまいります。

うるおいのある安全・安心なまち

 第3に「うるおいのある安全・安心なまち」についてであります。

 まず、市の防災行政無線につきましては、耐用年数を経過し、設備の老朽化が著しいことから、平成22年度に計画を立て、平成23年度から平成26年度までの4年間をめどに設備の更新をすべく進めておりましたところに、このたびの東日本大震災に見舞われました。震災発生後から2日間、防災行政無線が機能せず、情報提供に大きな支障をきたしたことで、市民の皆様に不安を与えてしまったことを改めておわび申し上げます。

 現在、親局の統合工事を本庁及び支所において実施しております。個別受信機につきましては、平成24年度から美野里地区を、それ以降は玉里地区・小川地区の順に整備を進めてまいります。

 また、今回の震災での避難状況、物資配給状況等を踏まえ、本庁舎、小川・玉里総合支所の防災備蓄を強化するとともに、災害時の避難所の見直し、防災拠点の設置等を進めるほか、消防ポンプ自動車の購入をはじめとした消防施設の整備・更新を行い、地域の防災力を強化してまいります。これら課題及び修正点につきましては、先ほどから申し上げております地域防災計画の中に位置づけてまいります。現在、庁内の関係部署において現計画に対する課題・修正点の洗い出しを進めております。その後、課題・修正点について、県計画との整合性を図りながら、計画の素案ができ次第、地域住民の皆様や建設業協会等関係協力団体との協議を行い、見直しを進めてまいります。

 本市では震災以降、電力需給逼迫に伴う夏期節電を実施しましたが、こうした取組みはもとより、原子力をはじめとした従来のエネルギー供給システムから、再生可能エネルギーへの転換が求められているところです。このような状況の中、小美玉市地球温暖化防止実行計画を昨年12月に策定し、本市の事務事業で排出される温室効果ガスを平成28年度までに、平成20年度比でマイナス9.5パーセント削減することを目標として推進体制を構築しております。さらに小美玉市企業連絡会ほか関係諸団体と連携し市内事業所での節電啓発に努めるほか、市民に対しましては、平成24年度から太陽光発電システムを導入する個人に対し補助金を交付し、環境への負荷が少ない再生可能エネルギーへの転換を促進してまいります。

 次に基地対策の充実につきましては、百里基地周辺地域の生活環境の向上を図る再編交付金事業といたしまして、道路改良工事、基地周辺地区公民館の改築を平成24年度も引き続き実施いたします。

 小川温泉寿荘につきましても、再編交付金をもとに改装を進めておりましたが、この度完了し、「小美玉温泉ことぶき」として去る3月2日にリニューアルオープンとなりました。憩いの場、健康づくりの場として、多くの市民の皆様に利用していただけるよう運営を行うとともに、運営協議会を設置し業務内容について協議検討を行ってまいります。

 このほか、交通事故を防止するため、市内において交通安全教室をはじめとする各種キャンペーンや立哨活動、巡回パトロールを実施しておりますが、引き続き交通安全対策協議会を軸として、石岡警察署等と連携しながら安心して暮らせる地域づくりを進めてまいります。

ぬくもりにあふれる健やかなまち

 第4に「ぬくもりにあふれる健やかなまち」についてであります。

 まず少子化対策といたしましては、年々増加する核家族や、保護者の就労形態が変化し、保育ニーズが多様化する中で、民間保育所のご協力を得ながら、ニーズに沿った保育サービスの提供、保育の質の向上に取り組んでおります。

 平成24年度におきましても、引き続き家庭児童相談員を中心に、児童虐待、ドメスティックバイオレンス、不登校など事情を抱える児童の福祉向上を図り、心身ともに健やかに育つよう支援してまいります。さらに、茨城県安心こども支援事業費補助金を活用し、民間保育所に対し、待機児童の解消や、安心安全な施設環境の充実を図ってまいります。

 このほか、平成22年度より実施しております「次世代育成支援地域行動計画後期計画(子育て・子育ち支援計画)」に基づく、子育て支援対策事業を一層推進してまいります。

 次に、高齢者福祉の取組みとしまして、小美玉市の地域包括支援センターにつきましては、これまで玉里地区及び美野里地区日常生活圏域の2か所で運営してまいりましたが、地域包括支援センター運営協議会等での審議を経て、平成24年度より小川保健相談センターにも事務所を設置いたします。さらに平成24年度からは「小美玉市高齢者福祉計画・第5期介護保険事業計画」が施行されます。これに基づき高齢者が住み慣れた身近な地域で自立した生活を送ることができるよう、アンケートを通じて高齢者や地域の課題を把握し、今後の高齢者福祉サービスや介護保険事業・介護予防事業など、地域の実情に応じたサービス提供体制の充実に努めてまいります。

 次に、市民の健康維持・増進の取組みとしまして、乳幼児健診を中心とした母子保健事業や特定健診、胃・大腸がん・子宮・乳がん検診等を含む生活習慣病に起因した疾病対策事業等をこれまでの実績を踏まえながら継続して実施してまいります。

 また、こころの病に関する相談が急増していることから、関係機関と連携をとりながら精神保健事業も強化、継続し取組んでまいります。

 各種予防接種事業につきましては、国の動向に注視し、各関係法令に基づいた予防接種内容の充実を図ってまいります。

 次に、医師不足への対応としまして、平成21年度から茨城県が実施する「東京医科大学茨城県地域医療連携システム学寄附講座」により、小美玉市医療センターへ週3日の医師派遣がなされております。平成24年度からは事業主体が県から本市及び筑西市に移管されますが、引き続き講座による派遣受け入れを行い、地域医療の確保に努めてまいります。

 このほか、震災関連事業としまして、東日本大震災で被災された市民の皆様に対し、被災状況によって、災害見舞金の支給及び災害援助資金の無利子貸付を実施してまいりましたが、災害見舞金は3月をもって終了となります。平成24年度は、災害援護資金の無利子貸付を引き続き実施し、被災者の皆様への財政援助を実施してまいります。

活力に満ちた産業のまち

 第5に「活力に満ちた産業のまち」についてであります。

 東日本大震災、及び震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故は、農作物の出荷制限をもたらし、価格の下落を引き起こしました。現在、お茶、原木しいたけを除き、農産物の出荷制限は解除されており、安全は確認されておりますが、消費者の放射性物質への不安から、乳製品を含め、風評被害による市内農産物等の買い控えが懸念されており、本市の産業全般に多大な影響を及ぼしております。

 このような現状を踏まえ、市ではJAほか関係諸団体と連携し、農作物被害の補償に引き続き取り組んでまいります。また、風評被害の影響から、地域経済が大変厳しい状況にあることを受け、本市商工会が販売しました「小美玉市元気再生プレミアム商品券」が好評のうちに完売となり、地元消費の定着・拡大につながったと考えております。このため、平成24年度においても小美玉市商工会へ事業費の支援を実施し、売り上げが落ち込んでいる地元での消費拡大と地域経済の活性化に努めてまいります。

 さらに、風評被害対策といたしまして、震災後間もない4月末に「茨城空港から風評被害を吹っ飛ばせ!」をスローガンに掲げ、小美玉市茨城空港利用促進協議会による復興イベント「スカイスリーフェスタ」が実施され、本市産の農畜産物の安全性をアピールする機会を設け、また空港の利用促進を図ってまいりました。平成24年度におきましても、「スカイスリーフェスタ」や、茨城空港周辺地域資源活用推進連絡会(通称:セブンネット)による「空の市」、また本市の産業を紹介する「おみたま産業まつり」など、空港ターミナルビルや空港周辺において開催されるイベント事業による賑わいづくりの創出と、茨城空港の更なる利活用の推進を図ってまいります。

 上記のほか、農業振興の取組みとしましては、農地や用水路、農道など農業基盤・生産設備の整備・維持管理は、市の主要産業である農業の発展と、地域の景観保持にも重要な役割を果たします。上小岩戸地区は、県営畑地帯総合整備事業として採択され、26.4haの畑地について、平成27年度まで区画整理・農道整備の実施を予定しており、平成24年度においては、圃場の基礎整備を実施する予定でございます。

 また、農地や用水路の維持管理を実践する地区に対し助成金を交付し活動補助を行っておりますが、平成24年度からは従来の維持管理に関する共同活動に加え、農業施設の長寿命化を目的とした活動に取り組む地区に対し新たに助成を行います。このほか、金谷久保地内ほかの農道整備を行うべく、路線測量を実施してまいります。

 また、商工業の振興といたしまして、市民生活を支える活力ある産業の創出を目指し、上場企業をはじめ、栃木・群馬県の北関東自動車道沿線や茨城空港の就航先である神戸・大阪、札幌等に立地している企業に対し、茨城空港テクノパーク等の本市産業用地のPRと、意向調査に基づく新たな設備投資情報の収集を行い、「企業誘致推進基礎資料」を作成しております。平成24年度は、引き続き企業の投資情報の把握に努めるとともに「企業誘致推進員」を配置し、企業訪問活動を積極的かつ戦略的に実施し、企業立地による産業拠点の形成や雇用機会の創出に取り組んでまいります。

個性豊かな教育・文化のまち

 第6に「個性豊かな教育・文化のまち」についてであります。

 小中学校の改築及び耐震補強工事につきましては、過日完成となりました堅倉小学校校舎をはじめとして、平成22年度から本格的に取り組んでまいりましたが、そのような中での東日本大震災による学校施設への被害は、子どもたちの学び舎の安全性がゆるぎないものでなければならないことを強く認識させる機会となりました。平成23年度は、従来予定していた堅倉小学校の改築や耐震補強工事のほか、震災により損壊した学校施設の修復を行ってまいりましたが、平成24年度においては小川北中学校の改築工事のほか、学校施設の耐震補強について、国庫補助を充当し当初の予定よりも早く着手してまいります。

 こうした耐震化を行う一方で、小中学校の適正規模・適正配置につきましては、平成22年11月から本年2月までに15回にわたる検討委員会での協議を経て、「小美玉市小中学校の規模及び配置の適正化に関する基本的な考え方」としてまとめられ、この度教育委員会に対し答申されました。今議会の終了後にパブリックコメントを実施し市民の皆様の意見を伺い、基本方針をまとめてまいります。平成24年度は適正化の具体策について答申が予定されており、市ではこれら答申を受け、適正化の実施計画策定を進めてまいります。

 次に、児童生徒の学習環境の整備といたしまして、社会人によるティームティーチングを引き続き実施するほか、平成23年度から中学校に配置した学力向上支援員を小学校にも配置し、個別指導や家庭学習の促進など学習相談・支援を行うことにより、児童・生徒の学力向上を図ってまいります。さらに学校支援事業といたしまして、学校支援ボランティア活用事業を各学校において展開し、地域コーディネーターを小川・美野里・玉里の各地域に配置し、地域と学校との連携を深める取組みを行うとともに、従来から実施している放課後子どもプランでの取り組みとあわせて、地域の教育力の向上を図ってまいります。

 このほか、平成24年度からは、不登校などの問題を解消するために、児童生徒との教育相談を受けるスクールソーシャルワーカーの勤務時間を増やすことや、障害のある子どもの支援を行う生活介助員を増員することなど、子どもたちが安心して幼稚園や小中学校での生活を送るための支援を図ってまいります。

 次に、生涯学習の充実としましては、図書館事業といたしまして、平成24年度から「ブックスタート」事業を開始いたします。ブックスタートは、絵本を介して家族が心ふれあう機会をもつもので、乳児の発育を促し家庭・地域のつながりを生み出すなど多方面での効果が期待できます。4から5か月児健診において図書館職員と市民ボランティアにより、個別に読み聞かせを行う予定です。その際、絵本をプレゼントし、家庭でも絵本を開く楽しい時間を持つきっかけを作りたいと考えております

 スポーツレクリエーションの振興といたしましては、平成23年8月に施行されたスポーツ基本法、さらに本年3月に答申される国のスポーツ推進計画を受け、小美玉市スポーツ振興基本計画の見直しを市民の参画により進めてまいります。

 「誰もが、「いつでも」、「どこでも」、「いつまでも」気軽に楽しむことのできる生涯スポーツ社会の実現」を目指し、総合型地域スポーツクラブの創設をはじめとして、地域におけるスポーツ活動の基盤整備を行うなど、スポーツ活性化のための具体策を推進してまいります。

 次に、小川文化センター(アピオス)、四季文化館(みの~れ)、生涯学習センター(コスモス)の公共ホール3館は、市の芸術文化の振興において重要な役割を果たしております。この度パブリックコメントを実施して策定いたしました小美玉市まるごと文化ホール計画に基づき、これら3館を拠点として、計画のビジョン「根を張ってこそ花が咲く」に示されるような住民主役の文化活動を軸に、持続可能な文化のまちを目指してまいります。

 このような中で、平成24年度は、小川文化センターアピオスが開館から30周年、四季文化館みの~れが10周年となります。それぞれの節目の年を祝う記念事業は、昨年11月の「アピオス30歳・みの~れ10歳キックオフ・パーティ」から実質的にスタートしており、アピオスでは10月28日にオーケストラと一緒に歌う流行歌と第九の合唱が、みの~れでは11月3日・4日にオリジナルの住民ミュージカルが公演されるほか、展示等の各種催しが行われます。市民主体の実行委員会を中心に、まるごと文化ホール計画の趣旨を実践しながら進めてまいります。

信頼で築く自主・自立のまち

 第7に「信頼で築く自主・自立のまち」についてであります。

 先に申し上げましたとおり、本市の総合計画は、平成24年度末で5年間の前期基本計画が終了し、後期基本計画に移行いたします。この総合計画の折り返し地点である平成24年度において、市民の皆さんの意見を再度お聞きし、これまでの計画実施状況、震災関連事業の進捗状況を踏まえながら、後期基本計画の策定を進めてまいります。

 一方、現在実施しております前期基本計画につきましては、これまで年度ごとに実施計画の進行状況を管理してまいりましたが、平成24年度からは進行状況を踏まえ事業の修正・見直しを行う「行政評価システム」を整備・運用してまいります。また、第2次行財政改革大綱に伴う、実施計画「アクションプラン」を推進し、より一層の行財政運営の効率化に取り組んでまいります。

 以上、平成24年度の市政運営につきまして、所信の一端と主な施策の概要をご説明いたしました。私は、政治理念である「対話と協調」のもと、合併以後の市政運営、まちづくりを進めてまいりました。これまで申し述べてまいりましたとおり、震災後の新たな課題に直面しているところであり、本市を取り巻く状況は厳しいものでございますが、市民の皆様の安全・安心なくらしを守ることが、今後の市の発展の礎を築くことにつながると考えております。市民の皆様及び議員各位とともに、震災後のまちづくりにたゆまず取り組んでまいる所存でございますので、より一層のご支援・ご協力をお願いし、私の施政方針とさせていただきます。

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